
やあ、HIROです。
みなさん、
『ゲド戦記』ご存知ですか?
一度、スタジオ・ジブリで映画になったので、ご存知の方も多いと思います。
宮崎駿Jr.、吾郎さんが監督をしたことでも話題になりました。
とても、示唆に富んだ、原作の素晴しいコラージュでした。
しかし、あの物語の真髄は、
アーシュラ・K・ル=グウィンさんが描く、原作にこそ
輝く真理を、見出すことができます。
また、『戦記』というわりに、血みどろの戦いをするわけでもなく
どちらかというと、
すべては、自らの心の中の戦い、といった感じです。
僕らしく、すんごく大雑把に、
5巻に渡る、壮大な物語のあらすじを言うと・・・

少年ゲドは、その魔法の才能を買われて
魔法学校に入学する。
しかし、その才に溺れたゲドは、
ある日、この世のバランスを揺るがす
最悪の魔法を使ってしまい、自らの命をも危うくし、
周囲のいろんな人に迷惑をかけてしまう。
ところが、その失敗を生かして
ゲドはあらゆる経験をし、
『この世のバランス』こそが、最高の魔法であり、
人間の使う魔法は、その最高の魔法に逆らうことであり、
人間の驕り(おごり)そのものであり、
魔法を使うのは、必要最低限であるべきだということを
ゆっくりと学んでいく。
そして、壮年期には、
『大賢人』『大魔法使い』と呼ばれるまでに成長してゆくが・・
ある時、ゲドは彼自身のすべてを賭けざるを得ない相手と対決し・・
ついには、彼自身が持つ、すべての魔法の力を失い・・・
最期には、ごくごく、普通の男になってしまうのだった。・・とまあ、こんなとこです。
あくまでも、僕の解釈なので、各方面の方々、
なにとぞ、ご容赦くださいませ♪

さて、ゲドは最終的に、
何の力もない、そこいらにいる
普通の男になってしまうワケですが、
彼自身は、それこそが、
真にこの世のバランスの中に生きることだと、
バランスと共に生きることだと感じつつ・・・
畑を耕し、羊たちの世話をしながら、
その普通の暮らしに、
バランスを生きる『喜び』を
感じているように思えてなりません。
少年期に、この世のバランスを崩す寸前に至った
大失敗をやらかしたゲドは、
ほかの誰よりも、その大切さを知っていたはずで、
大賢人、大魔法使いと呼ばれ、
バランスを(自らの欲により)崩す者の象徴であったことで、
ほかの誰よりも、その生活を希求したに違いありません。

しかし、実は・・・僕らも同じなんです。
僕らは、この世界を創った神様の、
最高で、パーフェクトなバランスの中に住んでいます。上から下に落ちる重力の力や、
お風呂に入れば、体積分だけ外に溢れる力、
星を、この空に吊り下げている力、
海の満ち干きの力、
僕らが吐いた二酸化炭素を、植物が酸素に変えてくれる力、
意識すれば、右手が動きキーボードーを叩いてくれる力、
誰も意識しないのに、動いてくれる心臓や呼吸・・・
そんな、僕らが普通に思っている
こんなに当たり前の力こそが!
神さまがくれた、最高のギフトであること。いや、これらの力が、もし・・・
もしも、正常に働かなかったら!!??
未来を見通す力や、スプーンを曲げたりする力、
何かも、誰かもわからない人の言葉を、
自らの口を介して話す力・・・
これらは きっと、僕らの欲から生まれ、
真っ向から、神さまのバランスと対決するものなのかも知れません。
僕が、神を語るからといって、
スピリチュアルだとは限りません。僕が、神を語るからといって、
オカルト好きだとは限りません。僕が、神を語るからといって、
宗教を信じているとは限りません。むしろ、神さまとそれらは・・・
まったくサカサマなものだと、僕は考えるのです。
ゲドは、この物語の中で、
そういった素晴しい気づきの種を、
珠玉の言葉で、僕らに伝えてくれます。
下記、FREE PAPER 『ゲドを読む』から抜粋。

●わしにはわかるのだ。
本当に力といえるもので、持つに値するものは、
たったひとつしかないことが。
それは、何かを獲得する力ではなくて、
受け入れる力だ。 『さいはての島へ』259P
●ただ生きたいと思うだけではなくて、
さらにその上に別の力、
たとえば、限りない富とか、絶対の安全とか、不死とか、
そういうものを求めるようになったら、
その時、人間の願望は欲望に変わるのだ。 そして、もしも知識がその欲望と手を結んだら、
その時こそ、邪なるものが立ち上がる。
そうなると、この世の均衡はゆるぎ、
破滅へと大きく傾いて行くのだよ。 『さいはての島へ』65-66P
●人間にとっては、何かをすることのほうが
何もしないでいることより、ずっと容易なんだ。
わしらはいいことも悪いこともし続けるだろう。 『さいはての島へ』123P

そして、ゲドの師匠であるオジオンの言葉で、
今日は、おわかれです。
●そなたを追ってきた狩人は そなたが狩らねばならん。 『影との戦い』214P
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